こんばんは。皆さんは瀬谷区の北部に広大な野原があるのをご存知でしょうか。瀬谷区民の方であれば存在は知っている人がほとんどだと思いますが、立ち入ることができる期間が限られている場所なので、意外と訪れたことがない人も多いのではないかと思います。今回はそんな、瀬谷のたまにしか入れない大きな原っぱ、上瀬谷通信施設跡に遊びに行ってきました!「え〜ただの原っぱでしょう」「何にもないじゃんw」「ゲーセン行こうぜ!」などど声が聞こえてきますが(幻聴)、上瀬谷通信施設跡だからこそ楽しめることがあります!皆さんがこの記事を読んで、上瀬谷通信施設跡をもっと魅力的な場所に感じてもらえたら嬉しいです。ではどうぞ。上瀬谷通信施設跡へは瀬谷駅からシャトルバスに乗って行きます。当日は雨が降っていたので乗客は少ないものと予想していたのですが、家族連れなど意外と多くの方々が列に並んでいました。バスが出発し、エンジンの心地よい振動に揺られながら到着を待ちます。上瀬谷通信施設跡、一体どんな場所なのでしょうか...。ところで筆者は上瀬谷通信施設跡を訪れるのは初めてですが、昔一度だけ深夜に通りかかったことがあります。その時は自転車に乗っていて、緑区の自宅から当時通っていた金沢区の高校に向かっている道中でした。横浜町田ICを通り過ぎてすぐ、つまり上瀬谷通信施設跡を南北に突っ切る海軍道路に差し掛かった途端に、異常に静かで真っ暗な一本道になり、異界に迷い込んだかのような錯覚に襲われたのを覚えています。「そういえば、なんだか怖い場所だったような...。」と、心に不安が生じてもバスはぐんぐん進みます。かつては戦慄させられた場所。日中の姿や如何に…。到着!!え、ステキな原っぱじゃ〜ん!ずっと向こうまで広がっています。とにかく広い!自由を、感じる…。実際に土を踏んで、風を吸い込み、音を聞くと、この空間のありえない広さを真に実感できるというものです。真夜中にちょっと通りかかっただけでは分からない、圧倒的な開放感があります。この上瀬谷通信施設跡の広さたるやまさに超弩級でして、なんと242ha!!東京ドーム約52個分です。日本プロ野球12球団が瀬谷に集結し、同時に試合をしても余裕で足りる広さですね。これでは想像が難しいかと思われるので、東京ディズニーリゾートと比較してみましょう。東京ディズニーリゾートの敷地面積が約200haと言われているので、いかに広い土地かということが分かるかと思います。左:上瀬谷通信施設跡、右:東京ディズニーリゾートYouTubeに「WildEarth」というチャンネルがあります。アフリカのサバンナから野生の生物などを撮影し生配信するチャンネルで、筆者はしばしばそれを視聴しては、スマホの小さな画面の前で広大なサバンナに想いを馳せることしかできませんでした。しかし、ここに来たら、なんだかサバンナのことが少し解ったような気がしてしまいました(笑)。(瀬谷にライオンやガゼルはいませんが、タヌキ・キジ・さらにサルまで出るらしいですよ)ところで、どういった経緯でこのような広大な土地が残っているのでしょうか?元々ここには旧日本海軍の施設があり、1940年ごろに作られたそうです。軍用の物資を保管するための施設として利用されていたようですが、太平洋戦争終結後には米軍に接収され、「上瀬谷通信施設跡」の名の通り通信施設として利用されたようです。そして日本に返還されたのが、2015年の出来事。つまりは、最近返してもらったばかりでまだ使い道が決まっていない土地ということですね。ではどのような利用計画が考えられているのかというと、それは別の機会に記事にできたらと思います。U.S. Navyな看板がありました。さて、話を戻します。生憎の雨模様ですが、こんな原っぱに遊びに来てやることといえば、アレですよね。そう、”ピクニック”です!(雨天決行)ということでジャン!見慣れないものだと思いますが、これは米軍が開発した戦闘食糧。その名を「MRE」(Meel, Ready to Eat)といいます。補給が難しい戦地での利用が想定されているので軽量で携行性に優れ、長期保存が可能。栄養もしっかり摂れるうえに水が少量あれば化学ヒーターで暖かい食事をとることができます。昔はあまり美味しくなかったらしく、”Meal, Rejected by Everyone"(誰も受け付けない食べ物)や”Materials, Resembling Edibles"(食べ物のような何か)と揶揄されたようですが、今ではかなり改善されているとのこと。上瀬谷通信施設跡がかつては米軍の基地だったということにちなんで用意してみました。いざ実食写真の他にもローストピーナッツやコーヒーの粉とティーパック、ガムが入っていました。うん、美味しいです!(食レポ苦手)特にパンケーキが美味しかったです。しっとりずっしりとした生地に甘いフルーツのジャムがよく合います。これだけでもかなりお腹にたまり、食べ応えがありました。当初の予定では晴天のもと広い原っぱで優雅にランチでウフフアハハ...でしたが、自然相手の駆け引きは思い通りにいかないもの。これを食べている間も雨と風はますます強くなり、厳しい環境に晒されることになります。これではピクニックというよりサバイバル...しかし不思議と湧き上がる満足感があります。だだっ広い野原で悪天候の中レーションを食す。これほどMRE体験にぴったりのシチュエーションが他にあるでしょうか!否!ただ...もし、もし晴れていたら、サッカーとかフリスビーとかしたかったなぁ!いつかリベンジを果たしたいと思います!さて、上瀬谷通信施設跡の原っぱレポ、いかがだったでしょうか。この日は生憎の天気でしたが、晴れた日にはハンモックが置かれていたり、テントを持参すればデイキャンプなんかもできるそうですよ。原っぱへの立ち入りは一般開放される期間に限られます。今回の一般開放は既に終わってしまいましたが、次回開放される際にはぜひ足を運んでみてください!※注意MREは観賞用として一般に流通していることがほとんどです。食用には適さない場合があります。